"code = choice"

「ダメです・・・」
 パソコン画面を見詰めてた阿部先生が、意外な言葉を口にする。
「確かに、チョイス2を感染させることにより減少のスピードは低下しました。しかし、感染力のスピードと現時点での数が全く違います。遅くはなっても、止まることはありません。既に残り5千強。このままでいくと、あと30分も持ちません」

 慌てて画面を覗き込むと、既に4985を表示している。

「もう、ダメじゃないか!!」
 と叫び、拓郎が自分のカバンを蹴り飛ばす。

「もう、万策尽きました・・・」
 と、阿部先生が項垂れる。

 ハッとして振り返ると、強気な瀬戸さんが溢れそうな涙を必死で堪えている。

 そうだ。
 瀬戸さんの実家は、原子力発電所の近く。もし何か起きれば、一番最初に巻き込まれる。
 良いのか・・・
 これで、良いのか?
 本当に、もう僕にできることはないのか?

 ―――いや。
 まだ終わりじゃない。
 最後の最後まで、僕は僕のできることをやるんだ。
 みっともなく、最後まであがくんだ!!


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