"code = choice"

 22時過ぎ、阿部先生の声か室内に響く。無理もない。予定の1時間を、大幅にオーバーしているのだ。
「前田君、もう2時間になります。まだ完成しませんか?もう、1万を切りそうです」
 その声と同時に、僕の人差し指がエンターキーを叩く。

「完成した・・・完成しましたよ先生!!」
「前田君、急いで下さい。既にカウンターは1万を切りました!!」

 僕はチョイス2をCD‐ROMにコピーし、阿部先生と場所を入れ替わる。
 画面に表示される数字は、既に9745。僕はCD‐ROMを挿し込み、システムにチョイス2を侵入させる。

 チョイス2はウィルスだ。理屈上はウィルスの二重侵入であり、相手にいくら抵抗力があろうと無意味だ。

 みんなが両手を合わせ、祈る様な思いで画面の数字に目を凝らす。

「頼む・・・」
「止まれ」
「停止して下さい」
「お願い、止まって!!」


.
< 98 / 108 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop