亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~
「………バリアンは血眼で………王族捜索…………………まさかとは思うが………」
うーん…と考えに耽っていたリストの思考は、とある結論に辿り着いた。
「―――………王族の………暗殺…?」
真剣な面持ちで出した答えに、イブは笑みを漏らした。
「………ハハハ―、そんなまさか~…」
「―――」
「………」
………。
「………うん……こいつらなら有り得るかも…」
奇妙な間を空けて、イブが納得した様に軽く頷いた。
………あながち、間違っていないだろう。
バリアンならこそこそとやりそうな事だ。
表面では、バリアンはこちらの王族捜索を公に認めたが……彼等も捜索するとは聞いていない。
だがそのバリアンがこそこそと王族捜索をし、今現在足元でのびている。
………何とも怪しい……独断行動だ。
王族を捜し出し、暗殺しようとしているとしか思えない。
………だが…。
「………暗殺する…理由が分からないな…。………確かに大昔から因縁のある国同士だが………既にデイファレトはもう滅んでいる……。…ただ単純に……王政復古させたくないのか……?」
「もっと単純に………個人的な恨みだったりするかもよ?………バリアンの老いぼれ陛下のね」
………どっちにしても、デイファレトの王族の身が危ないことは確かだ。
そして自分達も……捜索という仕事の他に、バリアン絡みでまた一つ仕事が出来てしまっている様だ。