君に幸せの唄を奏でよう。



「こんな時に聞くのもあれなんだけど、高橋って好きな人いる?」
「へッ?!」

浩ちゃんの予想外の質問に驚いてしまった。

す、好きな人ーーー?! 好きな人なんて……。

その時、橘 奏の顔が頭の中で横切る。

「い、いないわよッ!」

橘 奏の事は気に止めず、慌てて答えた。

「そっか。それならよかった」

よかった………?

浩ちゃんの言ってる意味が、全然分からない。

「もしかして、橘さんの事が好きなのかなって思って」
「ち、違うわよ!ないわよっ!」

何故か、胸が苦しくなった。

自分で否定したくせに、なに傷ついているのよ、あたしッ!!

「そっか。じゃあ、高橋はフリーってことだね?」
「そうそう!フリーですっ!」

さっきの気持ちをごまかす様に、大袈裟に答た。

「…じゃあさ、高橋は「ちょっといいか?」

後ろから、声が聞こえたので慌てて振り返った。

橘 奏---?!なんで、ここにいるの?!

「悪いけど、こいつ借りていいか?」

橘 奏は、まるで浩ちゃんから許可を取る様に聞いた。

「…大丈夫ですよ。どうぞ」

あたし物扱いですか?!

「で、でも、まだ話の途中じゃない」
「…それは、また今度聞くよ。今日は、聞きたいことが聞けたしね」

1人だけ満足してるよ、この人ーーー!!



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