君に幸せの唄を奏でよう。



「お前の気持ちが分からない訳でもない。…だけど、お前も分かってるんだろ?

唄ちゃんの歌が不愉快じゃないって」


確かに、先輩の言う通りだ。


俺も分かってる。俺が勝手に、あの頃の俺を重ね合わせていただけだ。


あいつは、ただの被害者だ。


「…これ以上は、言わないでおく。お前自身が、気付かないと意味がないしな」


「俺自身がですか?」


先輩は、俺に何を言いたいんだ?


「…正直、昔のお前に何があったのか詳しく知らないが、“自分の首を自分で絞めるな”」


「…どういう意味ですか?」


俺は、先輩の発言に疑問を持ち質問した。


「…まぁ。いつかは気付くだろ。それよりも、唄ちゃんに謝っとけよ」


先輩は、俺の肩に手を置きながら言い、宮木たちの所に行った。


どういうことだ?俺は、自虐行為をしてるのか?


俺は、そんなことしていない。でも、先輩から見た“俺”はそう見えている。


なら、どうすればいいんだ----?


気がつけば、拳を固く握りしめていた。


はぁ…。なにやってるんだよ、俺。


自分に呆れてため息をついた。


とりあえず、あいつには謝ろ…。


俺は、余っていた線香花火を持って、あいつの居る所に行った。




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