《完》極上☆SWEETS!!② 〜蜜色の凱旋門〜
「それじゃーね。

きっと近々また会うだろう。

そのときはよろしく」


矢崎さんは笑顔で右手をあげる
と、ホテルの正面口に向かって
歩き出す。


爽介は『じゃぁ』と返して、
あたしは無言で会釈した。


去っていく矢崎さんの背中を、
あたしはついジッと見送る。



矢崎圭吾さん――なんだかフシギ
な空気をまとった人だったな。


あの人の作るスイーツって、
いったいどんなのなんだろ……。



その姿がドアの向こうに消える
まで、あたしはなぜか、目が
離せなかった――。



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