青春の扉~誰にも言えない~
「不安なのは分かるけどそれじゃいつまで経っても遠くで見てるだけじゃん!!!」


「…そういうハルはどうなのよ和田先輩ぃ!!!」


「ハハハ…」


ずばりな事を言ったのに、私の質問にハルは目を反らし言葉を濁した。



その時午後の始業チャイムが鳴り、みんなが一斉に席に着き始めた。



「あっ次英語だ…最悪」


「訳大丈夫?」



「うーんなんとかなるっしょ」




英語が苦手なハル


10分後、後悔することになる……。




――「Stand up Miss,Nagasaku.」


「ぅげっ!!!」


Nagasaku(=永作)ってのはハルのこと


ジミーに当てられ気を抜いてたハルは辞書と睨めっこしながら英文とも睨めっこ。



英単語の発音が分かったのか英文を読み始めたハル


英語…


そう、英語のはずなのに



何故か毎回韓国語に聞こえてしまうほどの発音になってしまうハルの英会話。



そしてお決まりでジミーが頭を抱える。



「…Ok.Sit down.」


本人(ハル)は自覚がないみたいで


「え?ラッキー♪」


ってそそくさと席に座る。



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