~.*+. FULL MOON .+*.~ 【罪の終わり】
三日月

三日月の夜

お母さんとお父さんがアメリカに行ったのはたしか三日前。
アメリカの大学に行ってる兄のため、様子を見に行った。
つまり、旅行をしてる。
一ヶ月も。
「舞は学校だから家にいてね」
どうせなら、夏休みに行けばいいのに。
「夏休みに行ったら高いのよ」
そういう問題じゃなくてっ
中一の娘を一人に一ヶ月間も普通する?
常識だっつーの。
でも、おかげで 楽しい生活を送れてる。
好きな時間に帰れるし、
好きに時間に家を出れる。
いつもなら、そんなことは許されない。
夜にコンビニに行ったり、友達の家に泊まったり。
でも、家事は全部自分でしなきゃいけない。
洗濯、食器洗い・・・
まぁ仕方がないけど。
「おなかすいたぁ」
今日は部活の帰りも遅く、疲れた。
先輩にすごく憧れる。
一年は、毎日走らされるだけ。
帰って来た頃には、もう体力が全くない。
晩ご飯を作るのがめんどくさい。
だけど、夜八時を回った今、コンビニに行く体力は十分ある。
私は家鍵を手に持ち、夜の町へと出かけた。
コンビニは家から三分で近い。
コンビニに入ると、二十代の女性が「いらっしゃいませ」と笑顔で言った。
私はドリンクコーナーへ行った。
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