好きだから、涙が出る
「やっぱりミキも考えてたんだ。俺も今日ずっと考えててさー」


キョウタが苦笑した。
ミキがあはは、と乾いた笑いをもらす。


「俺ミキにききたいことあってさ」


どきん。

心臓が音をたてた。

「うん、なに?」


ミキはできるだけ、緊張が伝わらないように返事をする。


どきん。

さっきよりも大きく心臓がなる。


どきん。



沈黙が、つらい。


いままでこんなことなかったのに。
どうして、こんなに緊張しているのだろう。


「あのさ」


「うん」



どきん。


「志望校、きめた?」



心臓がとまった気がした。



「は?」



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