幸せよりも欲しいものは何ですか?
私と卓斗は、カフェでパンと紅茶を頼んだ。

あんなヤンキーな春樹とじゃ可愛いカフェは似合わないだろうな…


「なぜあの春樹の友人が、こんな爽やかな可愛いらしい男性なんだろう…」



最初は疑問に思ったが、すぐに共通点は見つかった。



2人とも車好きで

そして結構な遊び人なのである。

春樹は女の子と2・3ヶ月遊んで捨てるし

卓斗はこんな爽やかな顔して意外と二股、三股を平気でかけるって話。

何より2人ともかなりモテる。

理由分からなくもないが、卓斗には純粋でいて欲しいというのが理想だ。


春樹は外見から遊び人ぽいから諦めよう。



「卓斗君は彼女とどうなの?」

『ん~?仲良しだよ。…あ、美幸の方だよね?加奈は別れたけど。』

「美幸とか加奈とか知らないよ!! 本命はどっちさ!!本命!!」

『あ~里沙?仲良しだよ~。』

「…どっちでも無いのかよ…。そんな股かけてばかりじゃ、いつか罰当たるよ、罰。」

『大丈夫。ちゃんと大切にしてるから。』


そう言って卓斗はニッコリと無邪気に微笑んだ。


春樹が居なかったら、多分私もこの笑顔にやられてた。


今はちゃんと春樹の籠の中に虜として閉じ込められてるから、卓斗に惚れたりなんか有り得ないけどね。

『そういえば聞いたよ。春樹から。また戻ったんだって?』




卓斗は、

春樹の本心を知ってるのかな?

春樹の元カノを知ってるんだよね?



卓斗から見て


私の姿は





哀れでしたか?

< 126 / 217 >

この作品をシェア

pagetop