爆走★love boy2
「亜美?」



ついさっき、店内でも聞いたその声に驚いて、私は振り返る。



そこには、同じように目を丸くしている雅紀君の姿があった。



「驚いたな。同じ日にまた会うなんて」



「本当……」



私はそう答え、ポケットの中のチケットに指先を触れた。



「なに? おまえ」



先輩の声色が変わり、あからさまに雅紀君を威嚇している。



いろいろなことがあった後だから、それは仕方がない。



私だって、雅紀君を警戒していたし。

< 125 / 218 >

この作品をシェア

pagetop