教えて?センセ。
「見るな……。」


「ひ…ひど。あたしが間抜け面だからって」


「ち…ちがっ!」



しゅんとしながらあたしはノートの端の
先生の書いた言葉を消そうとした。



「違うって……。」


「いいですってば。」


「女に潤んだ目で見られたら…その…」



何よ……
その困った顔!
そしてまたシャーペンを取られた。



<理性とぶだろ?>



「……それって。」


「わかれよな…。俺らは先生と生徒だろ」


「……講師ね。」


「似たようなもんだろ?」


「違いますよ…多分。」


「あー。遅刻するわ雑談多いわで授業進まねーよ……。」



先生……と、生徒?
なんだかその言葉はとても悲しく聞こえた。
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