傷の行方

空白の時

彼からは子供を失ってから



女性との関係を拒んでいたと聞いた



彼がひとりになったということが

広まった時



集まった女性はかなりいたと



同級生だった姉が言っていたから


好きなだけ



心が健康で神経質でもなく



楽観的な人と


付き合ったりしているのだろう



なんて思っていた



けれど実際は来る女性を拒み



バンドのヴォーカルで



小学校からギターを弾いてた彼は


音楽に夢中になっていたらしかった



私が彼を



女性恐怖症にしてしまったのかもしれない



そんな思いがよぎった



彼は一緒に住み始めてからも



昔一緒に眠っていたダブルベッドで


眠ることはなかった



< 149 / 210 >

この作品をシェア

pagetop