傷の行方
学校はこの件で



いられなくなってしまった



出席日数が不足してしまったからだ



どんなに行きたくても



途中で吐き気がしてしまうのだ



そんな私を家族は



見放した 当然だった



警察沙汰になったり



中学ではあまり真面目に



学校へ行かなかった



だからさぼっていると



高校の担任の先生のように



私を疑った



それが心の病を発病させ



悪化させたという



外見では全然わからない



まったくわからない



私は 健康で明るくて強い女だった



同棲してから



彼に本当の自分を見せるのが怖くて




この病気で苦しくなっても



故意に隠した



必死で隠していたけれど



一緒に住んでいて



わからないはずはなかった



この病に彼が気がついたら



いや、気がつく前に



別れることを思いながら


生活をしていた

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