桜ノ籠 -サクラノカゴ-

「……和季が死んだのは、あなたのせいなんかじゃない。
私、私のせいなのよ!」

泣き崩れ、
泣き叫ぶ瑛李香さんの声が、

白い空に吸い込められる様に響く。




「私、私があの日、引き止めたからーー。
私が和季と別れたくないって、引き止めたから……。
だから、だから和季が、和季がーー!」




約束に遅くなるから、という和季を引き止めた。

行かないで、と引き止めた。





それが、
和季を急がせた。




それが、

和季を死なせてしまった。






そう、

泣きながら瑛李香さんは



カズ兄に、

私に、



何度も、
何度も謝り続けた。








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