桜ノ籠 -サクラノカゴ-


すると、


「……なんなのよ…まったく」

溜め息とともに沙智さんの声が零れた。



「な?最高にいいオンナだろ?」

そう言いながら、
青磁先生は私の隣りに並び、

肩を引き寄せた。


「せ、青磁先生!?」

引き寄せられ、
目の前に近づく青磁先生の胸元。


ドキドキと
鼓動が高鳴る。




「なんなのよ……」

呆れた口調で私と青磁先生を見つめる沙智さん。


その瞳は、
微かに濡れているようにみえたけど、

すぐに沙智さんは私達に背を向け、
大きな溜め息で肩を揺らした。




少しすると、

沙智さんはいつもの綺麗な微笑を浮かべ、
振り返り、


「ついでに買ってく?エンゲージリング」

おどけた様な言葉を口にした。





< 410 / 467 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop