冬の日の犬のお話
『すげえ!』
『かっけー!』


お祖父ちゃんの弓は、矢を遠くの方までまっすぐにとばした。
ぼくらはお祖父ちゃんちの周りに並んだ、雪をかぶったイチイの木に向かって矢をとばして、落ちてきた雪にぎゃあぎゃあ騒いだ。


『なあ、これ持っていこうぜ。オバケ退治だ!』


カズヤ君の言葉に、昨日の約束を思い出した。

いいお天気だ。
こんな昼間にオバケなんかでない。
ぼくは答えた。


『いいよ。今から行ってみよう!』


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