恋風船


だけど差はある。


もしかしたら逃げ切れるかもしれない。


バトンをもらった俺は後ろを振り返ることもなく真剣に走っていた。


追いつかれてるかもしれないけど振り返るぐらいなら走ることが優先だ。


ゴールテープを切ることが出来た俺はコースから外れ仰向けに転がった。


久しぶりにこんなに走ったかも。


やっぱあれはきついか…。


ジャリ…


砂の音が俺の頭の横で鳴った。





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