コイアイ〜幸せ〜
タクシーを降りてすぐ、玄関から宗助がやってくる。


「つららさん、大丈夫か」


第一声がそんな声。


「まさか、襲われたりなんてしていないだろうな」


私は、そんな発想を思い付く宗助にあきれてしまう。


「何言ってんの。宗助じゃないんだから…、佐々木君はいい人だったわよ。これからも一緒に働いていく仲間だし、まあ振った直後だったから、置いてかれたんだけどね」


無理矢理、作り笑いをしてみる。


「いつもより落ち込んだ顔をしてるのは、俺の気のせいか?」


むっ、宗助のクセに鋭いんだけど。


「はいっ、この話はもう終わりっ!そんなことはいいのっ。それよりもさっきの用件を聞くわ」


私は、キッと宗助を見返した。

宗助が一瞬ひるんだけれど、今度は慌てたように話し出す。


「わかった、詳しい事は中で話そう。とりあえず入ってくれ」


優しく手をとられ、タクシーから降りるのを手伝ってもらう。
そして、宗助に促されるまま部署に戻った。



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