CORRUPTION
そして1限の講義は無事に終わり、次は2限である。

(弘樹)「じゃあね彰太。くれぐれもカンニングなんかしちゃダメだよ。」

(彰太)「わかってるって!じゃあな!」

そして弘樹と彰太は分かれてそれぞれの次の教室に向かった。

その時彰太は弘樹を横目で見ながら………

(彰太)「めんどくせぇ奴………」

と自分にしか聞こえない程度の小さな声で呟いて教室に向かった。

弘樹の2限目はまた講義である。だが弘樹は一切文句を言わずに教室に行き、最前列の席でじっと講義が始まるのを待つ。

だがその時1人の女子学生が弘樹に話しかけてきた。

(女子学生)「おはよ、多賀谷君。」

(弘樹)「やぁ、徳島さん。」

この女子学生は徳島英子。英子も弘樹の大学友達である。

(英子)「やっぱり最前列でこの講義受けるの?」

この講義は厳しい教諭が担当で、喋り声や居眠りは容赦なく減点することで有名であった。

そのため、弘樹以外では数人しか前列に座ろうとする者はいないのだ。

(弘樹)「前に座った方が見やすいじゃないか。」

(英子)「まぁそうだけどね………」

(弘樹)「なんだったら徳島さんもここに座る?」

(英子)「い、いいよ!私後ろの方で友達が待ってるから………」
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