心の中の宝物

私と亜美は二人乗りで私の家まで行く。


亜美の家から私の家まで15分。

こんなに近い場所にいたんだなって思う。



「あっあそこ。」

私は後ろから見覚えのある家を指差す。


「一軒家なんだ。」

「うん。」


私の家の前に自転車が止まる。

自転車から降りて鍵を出す。


よし。
行くか・・・


ふわっ

前に進めずにいる私の手を亜美が優しく握ってくれた。



――がちゃ

私たちは家の中に入る。

「うわ~大きい家♪桜ん家金持ちなんだな。」

「そんなことないよ。」


無駄にはしゃぎまわる亜美。

あんまりそういうキャラじゃないのに私が寂しくならないようにしてくれてるんだよね・・・


ありがとう。


本当何回言っても物足りないよ。


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