濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-
「…お前が、何を言おうが泣きわめこうが…絶対に離してやらねぇからな。てか、傍にいてくれ」
「…っ…ヒクッ……うん…」
この人の言葉はどうしてこんなにも…私の気持ちを落ち着かせるのだろう…。
さっきまでの罪悪感が嘘みたいに、なくなって行く。
私…翔矢さんの事…好き?
手を握られても…今はもう嫌じゃない…。
この前は、指先が触れただけで思わず手を引っ込めちゃったのに。
今はなんともない。