約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
「真幸、全てを話すよ。」
無言だった空間に亮君の声が
やけに大きく感じた。
全てを話す。
その言葉が重たすぎて。
聞いてしまったら今のこの幸せ
までもが消えてしまいそうで
怖かった。
でも、このままもう何も知ら
なかった頃には戻れない。
病室を出る時、温人の両親が
わたしの手を握って、
「ごめんね。 ごめんね。」
って繰り返してた。
わたしは本当の意味でその
理由を知らなければいけない。
わたしが、まわりの人たちを
苦しめていたことに気づいて
しまったから。
わたしは、どんな残酷な真実
がそこにあってももう逃げら
れない。