約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
家に帰りついた時、もう全身
の力は抜けていた。
それは、亮君も一緒だったはず
。
部屋の灯りをつけようとした
わたしに、
「つけないでくれ。」
そうひと言あなたは言った。
真っ暗な部屋でふたり
ひと言も話す事なく朝を待った。
いつもと変わらずカーテン越しに
陽の光が射し始める。
いつもと変わらない朝が来る。
でも、それは昨日までとは確実に
ちがう朝。
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