恋心
「つまり、未来の恋人のためにキスしないって事?」



うなずく私。


当たり前だよ。


「だって、ファーストキスだよ。」


「ファーストキスって、お前なぁ。
どの口が言ってるんだ。」


両ほほを軽く引っ張られる。


「やへえて、とおうちゃん。」


「俺、恵理とたくさんキスした記憶あるんですけど?」


引っ張りながら、手を離してくれた。


痛いよ、徹ちゃん。


確かに、たくさんキスはしたけど。


「それ、ほとんど保育園時代の小さい頃でしょう。
あれはキスに入りません。」


言い返して来ない。


なんか考えてる顔。


「ふうーん、なるほどねー。
お風呂だの寝るだの言って、どうかなと思ったけど、キスは別なのか。
恵理なりの区別はあるのか。
なるほど、なるほど。
それが恵理の線引きか。」
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