愛なんて無かった


手を繋いで向かった先は初めて『彼』の体温に触れた部屋。


指と指を絡めて確めるのはお互いの体温。

愛情なんかじゃない。


愛がなくても
ほら、
こうしてちゃんと温もりを感じられる。


だから、あたしには要らない。


愛なんか。



信じてられない。

愛も。

人も。





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