ストライプ ブルー



一也と初めて会ったのは



入学式の後




ホームルームが終わって、部活の勧誘で華やぐ帰り道。




その中でも格技場の人だかりは凄くて



なかなか門を抜け出せないくらいに女子がひしめいていた。



クラスが離れちゃった仲良しだった子達との待ち合わせに急ぐ為に




何だろうと思いつつ裏門から出ようと格技場の裏へ回った。




『危なっ!』




袴姿でパイプ椅子を抱えて裏口から出てくる男子とぶつかりそうになって



失礼な態度の背の高い男子を見上げて睨む。




危ないのそっちだし… 。



『ちょっと待って。』




背の高い男子は私の手首をつかんでパイプ椅子に座った。




さっきとは大違いでニコニコ笑ってるし。




「離して下さい。」




振り払おうとしても、大きな手のひらは離してくれなかった。




『嫌だ。』




「はぁ?!」




『って言うか…俺の事知ってる?』



「はぁ゛?!知りませんけど。」





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