幸せという病気




「なんで遥と遊んであげないの?」

「だって遥と遊んでもつまんないもん」

「一人で可哀想でしょ?」

「・・・お母さんと遊べばいいんだよ、女の子なんだから」

「武のたった一人の妹なんだよ?」

「・・・僕・・・弟が欲しかったぁ」

「・・・どうしてそんな事言うの?」

「・・・もう寝るっ」







「お兄ちゃんっ」

「ん?」

「これぇ」

「何これ?」

「お花ぁ」

「な~んだ。花なんていらねぇよ」

「幼稚園の帰りにね?お母さんとね?二人で摘んできたのぉ。お兄ちゃんにあげよぅと思ってぇ」

「・・・あっそ。こんな花い~らないっ」

「そんな風に投げちゃダメなんだよ!?プレゼントなのに・・・」

「こんなのいらねぇよー!!泣いたって知らねぇからなっ。どーせまたお母さんに甘えに行くんだろ!?遥の泣き虫!」

「・・・お兄ちゃんのバカぁ!」







「武はなんでそんなに遥をいじめるの?」

「だって・・・お母さんは、遥と僕とどっちが大事なの?」

「お母さんは二人共、同じくらい大事」

「嘘だぁ!!」

「どうして?」

「遥ばっかり可愛がって僕には冷たいもん!」

「じゃあ武はどうして遥に冷たくするの?」

「・・・だって」

「武が遥に冷たくして、お母さんも遥に冷たくしたらどうなる?」

「・・・遥が・・・可哀想・・・」

「うん。可哀想でしょ?」

「・・・うん」

「武は、遥を守ってあげなきゃ。そんなお兄ちゃんカッコイイでしょ?」

「・・・うん」

「ごめんねぇ武。淋しかった?」

「ん~ん。次の授業参観、お母さん来れる?」

「武がいっぱい手を挙げるなら行くっ」

「じゃあ手いっぱい挙げるから来て!!絶対だよ!?」

「うんっ。絶対」

「約束~♪」

「はいはいっ。約束ぅ」



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