幸せという病気
四月十日。
空は一点の曇りも無く、様々な色がその青に交じり合う。
誰がそれに気付くのか、気付かないのか・・・。
強烈な光は、頭上から試すように見ていた。
まだ希望を持たせたいのか、それとも、最後の優しさなのか・・・。
幾ら願えど、時は止まらない。
幾ら願えど、時は戻らない。
人間だけがそう思っている。
時間とは、人の心中にある。
だが、もしも、地球に角があれば・・・。
もしも太陽に角があれば・・・。
人々の願いは叶えられたかも知れない。
気付けば、自分というものが存在し、気付けば、誰かの存在を知る。
それは幾年も繰り返される事は無く、何十年という定めの中で生かされる。
決まっているのは時間では無く、自分の存在と、誰かの存在を知る事。
その緻密な計算とパターンは、各々の人生で複雑に絡み合う。
例えば、その見えない線を一本でも切ってしまえば、一瞬のうちに何人の人間がいなくなるだろう。
例えば、その見えない線をもう一本増やせば、その瞬間にまったく違う『今』が生まれる。
人々はその線を、運命や奇跡と呼ぶ。
誰かと出逢い、喜ぶ事も。
誰かと出逢い、傷つけ、傷つけられる事も。
誰かに憧れる事も。
誰かに恋をする事も。
全て運命であり、奇跡であると。