幸せという病気



「おはよぅございますっ」

「おはよぉ~ございますっ!!」

「今日からみんなの担任の先生になる、相川すみれといいますっ。宜しくお願いしますっ」



教室には、明るい笑顔と、明るい笑い声が聞こえていた。


「みんなには、自分にとって大事なもの、大切なものはありますかぁ?」

「先生っ!どうゆう事ぉ?」

「ん~・・・宝物にしてるもの」

「はいっ」

すみれの質問に、ほとんどの生徒が手を挙げる。

「じゃあ、まず英明くんっ」

「僕は、この・・・集めてるカードですっ!」

「こらっ。学校に持ってきちゃダメでしょ?」

「あっ・・・」

「ハハハハッ」

「私は、家で飼っている犬が大事」

「僕は、お父さんに買ってもらったゲーム!!」

「私は、お人形とぉ・・・え~っと・・・縄跳びっ」

「香樹くんは??」

「僕は・・・」

「僕は??」


















「僕の宝物は、家族ですっ」


















「・・・みんな・・・いっぱいあるねぇ・・・」




全員に質問を聞くと、すみれは涙が溢れてきた。




「・・・いつまでも大切にしてねっ・・・」




「・・・先生・・・なんで泣いてるのぉ?」




「・・・みんなが・・・あったかいからだよ・・・?」










《子供も命を持ってるから・・・子供だからって人の痛みくらいわかるもんだよ?みんなわかってるよ先生の気持ち。先生がみんなを好きな気持ち。大事に思ってる気持ち・・・自分を好きでいてくれる人を、大事に思って悩んでくれてる人を困らせようとはしない》








「先生の宝物は何ぃ~?」

「えっ・・・?」

「何なにぃ~??」

「先生は・・・先生の宝物はね・・・」

「お兄ちゃんだぁ!!」

「香樹くん・・・」

香樹の言葉で、一同がざわざわしだす。

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