幸せという病気







「・・・私は・・・裏切らないよ?」



「・・・」



「こんなに好きだもん」



「・・・悪りぃけど・・・気持ちに答えらんねぇ」



「・・・いいよ」



「・・・え?」



「・・・でも・・・竜司君の辛い時に・・・私は傍にいる」



「・・・」



「それだけでいい」







今はこうして・・・







「・・・バカかお前・・・そんなのお前が辛いだけだろーが」



「・・・そうだね・・・でもね?」







傍にいれるだけでも幸せだから・・・。







「・・・でも?」



「・・・ん~ん。何でもないっ」







でも・・・出来る事なら・・・。







「・・・変な奴だな、詩織って」







その笑った顔をずっと隣で見ていたい。







「竜司君も十分、変だよ?」



「・・・うっせぇ。そんな変な奴好きなお前の方がおかしいだろ」







出来る事なら・・・







「アハハッ。かもね」



「・・・悪かったな、なんか」



「・・・ん~ん?こっちこそなんか・・・」



「犬、吠えねぇように仕付けしとけ?」



「うんっ」



「・・・じゃあ行くわ」



「うん・・・あっ・・・あの・・・」



「ん?」









この想いが・・・









「また・・・会ってくれる?」



「・・・あぁ」



「ホント?」



「あぁ。・・・じゃあな」











この想いが







届きますように・・・。








< 215 / 439 >

この作品をシェア

pagetop