幸せという病気
《遥は、お兄ちゃんが幸せにしてあげるよっ》
《わぁ~い》
《僕達、大人になったらどんな風なんだろぉ》
《へ?》
《大人になったらもっともっと楽しいのかなぁ》
《遥わかんなぃ》
《でも、みんなでずっと仲良く暮らせるといいねっ》
《うんっ!!遥ねぇ~お兄ちゃんが大好きっ!》
《なんだよぉ~。恥ずかしいだろぉ~?》
《またいっぱい遊んでねっ?お兄ちゃんっ》
《うんっ!!》
寄り添い合うように並ぶ二つの木は、どうしても・・・お互いにその場で存在しなければいけなかったのかも知れない。
遠い日。
きっと同じように美しく咲いていただろう、この桜達は、こんな日が来る事を知っていたのだろうか。
何も語らないのに・・・。
その散り様を見ると、全てを知っていたかのように思える。
それは人間もまた・・・。
同じように儚いからなのかも知れない―――。