幸せという病気
《待って・・・》
「大丈夫だ!!今、救急車呼んだから!!頑張れ!?」
《・・・お願い・・・待って・・・》
・・・見上げた空には月があった。
《・・・武・・・やっぱりここにいたんだね・・・》
その月は、「ここにいるよ」と伝えるように・・・すみれのすぐ近くの場所で横たわっている武の姿を、反射して映し出してくれた。
《・・・もう少しで・・・会えたのにな・・・》
そして、救急車が辿り着く頃。
《・・・神様のバカ・・・》
すみれは意識を失った―――。
時間はそのまま朝を迎える。
すみれを襲ったその初めての発作は、母体を急激に弱らせ、お腹にいる子供の命をも奪おうとしていた。
そしてその日が全てを掻っ攫い、
全てを終わらせる―――。