幸せという病気
「・・・なんだよ悪ぃか・・・ほらっ幸せ病ってのはプラス思考で言い換えれば、自分からのメッセージだ。その出逢いを大切に・・・人を大事に想いなさい・・・辛くてもくじけるなよってゆうメッセージだ」
「・・・あぁ」
「おまえ、過去の小さい頃の自分自身からだって、メッセージ貰ったんだろ?・・・妹を助けてやれって。だったら未来からもメッセージを送ってやりたくね?」
「・・・無茶苦茶だな・・・」
「夢の中で会話出来るっていう、幸せ病の良さをちゃんと利用しねぇと」
「ただ、おっさんじゃなくて、あの時の俺に直接言えば良くね?」
「おまえに言ったってバカだからわかんねぇだろ。大体、人から聞いて初めて、信憑性があるってもんだろ?しかも、おまえに言ったら現実がおかしくなっちまう。あの時のおまえは、違う未来を作ろうとするだろうからな。今、この境地に立ったリアルな自分達だからこそ、理解出来る事があるんだ。辛さや色んな事を体験して、幸せ病の真実にだんだんと気付いていった。人ってのはちゃんと軌跡があって成立するもんなんだぜ?だから過去を変えようとしたら、その時点で俺達の今の存在が消えてしまうんだ。いわば、今の自分達の存在を否定する事だからな。まぁ、例えばうまい具合に過去を変えようとしても・・・そんな人間にはまた幸せ病が必ず襲ってくる。結局、逃げたってその繰り返しになっちまうんだ。それが幸せ病ってやつだ。しっかりと人間ってのを見つめてる。だから幸せ病については、波川さんに伝えるつもりはねぇしな。俺は余計な事ぁ言わねぇよ」