幸せという病気


「香樹?・・・もうすぐお兄ちゃんとすみれさんの間に・・・赤ちゃんが産まれるんだよ?」










「・・・へ?」










「でもその赤ちゃん・・・元気に産まれて来れるか・・・ちょっと心配なの」









「・・・どうして?」










「すみれさんがね?今、眠ったまま、怖い怖い夢を見てるから・・・赤ちゃんをちゃんと産んであげられないかも知れないの」









「・・・うん」










「だからお兄ちゃんは、ヒーローとして・・・すみれさんと、赤ちゃんを怖い夢から守ってあげなきゃいけないんだよ?」









「・・・」











「香樹も男の子だから・・・わかるよね?お兄ちゃんの気持ち」










「・・・わかる」










「香樹は・・・こんなに強くて優しいお兄ちゃんがいて・・・ホントに良かったねぇ」










「うん」









「でも香樹も、そのお兄ちゃんの弟だから・・・負けないくらい、きっと強くて優しい子なんだって、おばあちゃんそう信じてる」









「・・・」










「だからね?一緒に、お兄ちゃんを応援してあげよ?」














祖母のその言葉で香樹が大きく頷くと、武は祖母に対して泣きながら礼を言った。










そして武は、泣いている遥に話し掛ける。
< 393 / 439 >

この作品をシェア

pagetop