幸せという病気
「香樹?・・・もうすぐお兄ちゃんとすみれさんの間に・・・赤ちゃんが産まれるんだよ?」
「・・・へ?」
「でもその赤ちゃん・・・元気に産まれて来れるか・・・ちょっと心配なの」
「・・・どうして?」
「すみれさんがね?今、眠ったまま、怖い怖い夢を見てるから・・・赤ちゃんをちゃんと産んであげられないかも知れないの」
「・・・うん」
「だからお兄ちゃんは、ヒーローとして・・・すみれさんと、赤ちゃんを怖い夢から守ってあげなきゃいけないんだよ?」
「・・・」
「香樹も男の子だから・・・わかるよね?お兄ちゃんの気持ち」
「・・・わかる」
「香樹は・・・こんなに強くて優しいお兄ちゃんがいて・・・ホントに良かったねぇ」
「うん」
「でも香樹も、そのお兄ちゃんの弟だから・・・負けないくらい、きっと強くて優しい子なんだって、おばあちゃんそう信じてる」
「・・・」
「だからね?一緒に、お兄ちゃんを応援してあげよ?」
祖母のその言葉で香樹が大きく頷くと、武は祖母に対して泣きながら礼を言った。
そして武は、泣いている遥に話し掛ける。