龍の女神となるべき姫【上】
―――フワッ
「……!?」
「……なっ!?」
「……えっ!?」
「……はっ!?」
「「「…………?」」」
普段冷静な総長の、貴重な驚いた顔に気づく余裕もなかった。
それくらい、亜美さんの行動は予想外だったんだ。
まさか1階に飛び降りてくるなんて。
開いた口が塞がらないとはこのことだと、勉強が嫌いな俺でもわかった。
驚いたけど。
見惚れたのも事実で。
ふわっと着地した亜美さんは、まるで天使のようだった。
『……みんな大丈夫?』
亜美さんにそう言われても、俺たちはなかなか反応できなかった。