龍の女神となるべき姫【上】
『そうそう、私、ここで暴れるつもりだからよろしくね』
そう言うと、私は歩き出した。
「あ?面倒事なんか起こすなよ。
俺のクラスには、ただでさえ風龍の面子が揃ってんだから」
『風龍!?』
うわ、拓也君にやられた。
そんなクラスで問題起こしたら、私が天姫だってことがばれかねない。
『大人しくしときます……』
「ぷっ。ぎゃははは。
お前、わかりやすい奴だな。
何考えてんのかわかるんですけど」
……うるさい。
私はまだ笑い続けてる先生を放ったらかして、足を進めた。