龍の女神となるべき姫【上】
「全然いいよ。亜美ちゃん、よろしくね」
『こちらこそ』
そんなことをしゃべっていると。
「俺は酒井秋都[サカイ アキト]っていうねん。
留衣の仲間って言えばいいかなぁ。
亜美ちゃん、俺もよろしくな」
留衣の隣の席の人が話しかけてくれた。
関西弁だぁ。
ちょっと珍しいな。
てか、今日はイケメンばかり見てる気がする。
秋都は赤い髪のイケメンだ。
『私のことは呼び捨てでいいからね。
それでさ、“仲間”ってどういう意味?』
どうして秋都は“友達”じゃなくて、わざわざ“仲間”って言ったんだろう。
ちょっと気になったんだよね。