龍の女神となるべき姫【上】
「み、見たか!?悠基が笑っとんで!!」
「う、うん見た。
ずっと一緒にいる僕らでも、久しぶりに見たよね。
やっぱ亜美はすごいや」
と、留衣と秋都が顔を見合わせていた。
栗色の髪の人はにこにこしている。
3人は私たちから少し離れたところにいるから、私たちの会話まで聞こえていないみたい。
……よかった。
あんなのを聞かれていたら、一生ネタにされそう。
私が1人でほっとしていると。
「亜美ちゃん」
栗色の髪の人に名前を呼ばれた。