女番長
里菜は布を握って、ゆっくりめくった。
そこで眠ってたのは、やっぱりお父さんやった。
さっきまで里菜の目に溜まってた涙が、頬をつたっていた。
「里菜。」
あたしは里菜を抱きしめた。
それぐらいしか、あたしにはできひんかった。
病院からの帰り道。
あたしも里菜も無言やった。
刑事さんが送ってくれると言ったのを断って、あたしと里菜は歩いて帰ることにした。
「お姉ちゃん…。」
「ん…?」
「私達、これからどうなるんやろ?」
あたしは答えることができひんかった。
ただ一つだけ、思ったことは…
目の前にいるこの弱い里菜を、あたしが守らなあかんって、そう思った。
事故から数日後…
あれから警察でこれからのことを話した。
あたしらには親戚もいいひんくて、引き取ってくれる人もいいひんかったから、施設に入らへんかって言われた。
でもあたしは、断った。
二人で生きていくって、決めた。