女番長
「はい!到着ー。」
龍は玄関の鍵を開けて家の中にあたしを入れた。
「とりあえず中入って。それから全部話すわ。」
あたしは言われるがままにリビングのソファに腰をおろした。
龍もあたしの隣に腰をおろす。
「じゃあ、いろいろと聞きたいことあるやろうし、何でも聞いて。」
龍の言葉にあたしはすぐさま聞きたいことをいっきに聞いた。
「まず、あたしらがここで暮らすってことは、海君はどこ行くの?」
「海は、里菜ちゃんと前の真希の家で暮らすんやで。」
まず一つ聞きたかったことが聞けて、あたしは次の質問をする。
「じゃあ、あたしが龍と暮らすことになったら達也とかみんなはどうなんの?」
「それは、別に真希がいいひんようになるわけじゃないんやから、ここからでも行けばいい。」
それからいくつか質問をして、あたしはやっと少しずつ今の状況を理解できてきた気がする。