女番長
「ずっと一緒にいるよ。」
あたしは迷うことなく答えた。
あたしと龍は、たくさん遠回りした。
たくさん傷つけあった。
でも、今こうして二人で並んで歩いてる。
こんなこと、もう二度と無いと思ってたあたしには、奇跡のようなことやった。
今目の前で無邪気に喜んでるあたしの大好きな人と、これからずっと一緒にいれる…そう思ったら、自然とあたしの表情も緩んだ。
また歩き始めて、そこであたしはおかしいことに気がついた。
「なあ、龍。こっちの方向って、龍の家じゃない?」
思いきって聞いてみた。
「ん?そうやで。」
龍は当たり前っていうような顔をして、歩き続ける。
「龍の家で、これからあたしら二人で暮らすの?」
あたしの問いに龍は軽く頷いた。
まだまだ聞きたいことがあったのに、運悪くちょうど龍の家に着いてしまった。