秘密の花園




「まったく…いつまで待たされるのかしら」


へ?


美少女は雑誌をバサッとテーブルに投げ捨てると、腕と足を組んで私に問いかけた。


「あなたもそう思うでしょ?」


「ええっと…」


ついさっき待ってろって言われたばっかりだからよくわかりません。


「大体、この服もダサいし。センスを疑うわ」

「あの…」

「嵐子、こういうカジュアルな格好は苦手なの。スタイルの良さが際立たないでしょ?」

「はあ…」

「待たされるのも嫌いよ。モチベーションが下がるじゃない」

「へえ…」

「あっ、でも美容師の人はかっこよかったわ」

「そうでっか…」

自分のことを“ランコ”と呼んだ少女は弾丸のごとく喋り続けた。


「嵐子ちゃん、出番でーす」


しかし、スタッフさんが呼びにくるとサッと立ち上がった。




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