秘密の花園
ボケっとしている私とは異なり、嵐子は怒り狂って司会者の男に詰めよっていた。
「どういうことよ!!」
「どうも、こうも……。投票の結果なので……」
司会者は肩を竦ませて言った。
嵐子は胸倉を掴んで更にがくがくと身体を揺さぶってみせた。
……おい、本性出てるぞ。
「嵐子は!?嵐子は何位なの!?」
「矢上嵐子さん、文学部1年生は2位ですね」
司会者は資料をぺらぺらとめくりながら答えた。
「うそ……。嵐子がミスキャンじゃないなんて……」
嵐子の順位を聞いたついでに私も便乗する。
「わ、私は!?」
「原田理香さん、情報システム学部2年生は4位です」
び、微妙な順位!!
「ごめんなさいね、ふたりとも」
おほほほと、ドS女王様は高らかに笑った。
私と嵐子は、まみちぃを頂点としたピラミッドに肩を落として並んだのだった。