秘密の花園







「こっちは営業中だ―――――!!出て行きやがれ!!このクソ女っっ――――――!!」




「ギャ--――!!ごめんなさ――――――ぃ!!」







烈火のごとく怒り狂うサタンに追いかけられながら階段を駆け下りる。


春に吹くそよ風のような爽やかさで細い路地を駆け抜けていく。


うへへっ。言ってやったぜ!!


胸に残るのは確かな達成感と満足感。


見てて下さい、水瀬さん。


私、きっと素敵なレディになってみせます!!


えいえいおー!!


そうやって走りながら意気込んでいる私の背後から邪悪なオーラの持ち主が近づいていく。


「覚悟は出来てるんだろうな?」


コンパスの違いって残酷…。


あっという間に追いつかれた私はその後、サタンからこっぴどく叱られたのであった。




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