妖魔04~聖域~
「人が神に楯突くとどうなるか解るわよね?」

「用件があるならこいつにぶつけてくれ」

物避けに燕を引っ張ると、弾丸が燕に吸い込まれるように激突する。

被害を最小限に済ますために、ひとまず扉を閉めた。

「世界は暗転するものだな」

顔にチョークを埋め込んだ燕は、抜き取って立ち上がる。

「私も吸引機で乳を大きくしようか。大きくなったら好きなだけ揉ませてやるぞ」

「いらん!」

ラリアットで撃沈させ、着物を着た冬狐が家の中から出てきた。

「君には常識がないのかな?バカなのかな?」

「今日はお前に頼みがあって来た」

「忙しいんだから、相手をしている暇はないわよ」

「お前、どれだけ仕事に熱を入れてるんだ」

「君に構っている暇はないわね」

挨拶だけを済ますとドアを閉めようとするが、隙間へと足を挟みこむ。

「そう言うな。俺はお前が好きだぞ」

燕の物真似をすれば何とか乗り切れるはず。

「そう。咄嗟のギャグもウケなければ、人を不愉快にさせる暴言よ」

ドアを閉める閉めないの攻防を繰り広げているが、冬狐の後ろで彼女が持ち帰ったラーメンを啜っている女がいる。

「アンタはどこから入ったのかな?」

開いた窓から侵入したのだろう。

「アンタ達の用件を済ませば、さっさとどこかへ行ってくれるわけね」

ドアを閉める力を緩めると、部屋の中へと戻る。

「ああ」

「冬狐、コレ美味い。里にはないから初めての体験だ」

部屋の奥に歩いていくとラーメンを取り上げ、その代わりにハイヒールを頭に突き刺す。

「ムキャアアアアア!」

「綺麗なオブジェだな」
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