たった一人の… 【短編】

同じ繰り返しの毎日が過ぎて、とうとうこの日が来てしまった。


琉『羅依、あの時は本当にごめん。俺、羅依が頑張ってくれてるのわかってて最低な事をした。だから、羅依がここまで怒るのも無理ないと思う…。』

羅『琉聖、私も悪い所あると思う。でもね、もう私達だけじゃないんだよ…。私達は親になるんだもん、しっかりしなくちゃいけないの…。ごめんね。』

琉『羅依は、一回言ったらもう後には引かないからな。』

そう言って、琉聖は寂しそうに微笑んだ。

もう私にあの優しい笑顔を向ける事はないんだ。

羅『琉聖…?私、琉聖の事本当に愛してた。これから先もこの気持ちはずっと変わらないよ…。きっと琉聖以上の人には、もう出会えないと思う。琉聖に出会えて、本当に本当に幸せだったよ。大切な宝物をありがとう。今まで本当にありがとね。』

私は琉聖に深く頭をさげた。

琉『羅依……。俺もお前以上の人には、出会えない気がする。ありがとな。』

琉聖も私に頭をさげた。


こうして、私達の恋は終わった………。


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