◇◆あじさい◆◇
〜運命のいたずら〜
あれからの私ととっつぁんは、互いの家を行き来し、それまでの時間を取り戻すかの様に、毎日が幸せで溢れていた。



お互い、23歳を迎える頃、とっつぁんママは私達に結婚の話を持ち掛けた。



『アンタらさぁ〜、
そろそろイィと思うよ〜?今時さぁ、和也らみたいに「できちゃった〜」なんてザラなんだからぁ!!』



『またそれかよっ!?』


とっつぁんは呆れた様子で笑い飛ばした。



『いいかもねぇ〜。
作っちゃう?赤ちゃん!?』


私が冗談で言った言葉に、とっつぁんはビールを吹き出した。


『やぁ〜だぁ〜っ!冗談だってばぁ!』



こんな風に笑いながら、
内心、私は【結婚】とゆう二文字を意識し始めていた。




『あぁ〜っ!もう!
俺タバコ買ってくるわっ!』



とっつぁんは、そう言うと、外へと出て行った。
< 187 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop