愛とは何ぞや…
サルの幸子は棒アメが大好きだった。時々母がくれた棒アメを大事にしまっておいて幸子に与えた。幸子は小さな手を器用に使って棒アメを食べた。その姿がとても愛らしく、私はまるで母ザルのように幸子を見守った。
幸子はなぜか兄よりも私になついた。出かける時はいつも幸子を肩に乗せて歩いた。幸子は小さな手足で一生懸命私にしがみついてきた。私と幸子は本当に気心が知れる仲だった。
夜になると幸子をカゴに戻しカギをかけて眠りについた。しかし、朝目が覚めると幸子はいつも私のお腹の上にいた。時にはそこでウンチをして母にこっぴどく叱られた時もあったが幸子は凝りもせず毎晩器用にカギを開けてカゴから出てきては私のお腹の上で眠った。
時が経ち私は小学校に上がった。幸子に会いたいがために毎日学校から急いで家に帰った。
しかしある日、目覚めるといつもは別々の布団で寝ていた兄が私の横にいた。私は「だから狭かったのか」とブツブツ言いながら幸子を探した。だか幸子の姿はお腹の上になかった。目覚めて遊んでいるのかと部屋を見回した。「さっちゃん」と呼んだが姿はなかった。「お母さんさっちゃんは?」と言いながら兄の足元へ目をやるとそこに幸子がいた。幸子は兄の足に踏まれていた。息絶えそうな状態であった。「お母さんさっちゃんが死んじゃう!助けて!」と泣き叫んだ。現れた母が取り乱した私を引っぱたいた。母は冷静に救急箱から薬を幸子に与えた。
幸子は泡を吹いた。
私達はしばらく幸子を見守った。しかし幸子は静かに息を引き取った。
私は涙が枯れるまで泣いた。
幸子は初めてできた最愛の友達だった。
私は生まれて初めて別れという悲しみを知った。
兄は申し訳なさそうに小さくなっていたが
新聞紙に幸子をくるんで近くの林に埋めてくれた。幼い兄妹は拾ってきた棒キレを線香の代わりとし手を合わせさっちゃんが天国へ行けますようにと共に祈った。
サルの幸子は小さな体で私達に弱きものを愛すること、可愛がることを教えてくれたとても大きな存在だった。
それから私は、ひたすら幸子と過ごした生活を卒業し、外へと興味を変えるようになった。
幸子はなぜか兄よりも私になついた。出かける時はいつも幸子を肩に乗せて歩いた。幸子は小さな手足で一生懸命私にしがみついてきた。私と幸子は本当に気心が知れる仲だった。
夜になると幸子をカゴに戻しカギをかけて眠りについた。しかし、朝目が覚めると幸子はいつも私のお腹の上にいた。時にはそこでウンチをして母にこっぴどく叱られた時もあったが幸子は凝りもせず毎晩器用にカギを開けてカゴから出てきては私のお腹の上で眠った。
時が経ち私は小学校に上がった。幸子に会いたいがために毎日学校から急いで家に帰った。
しかしある日、目覚めるといつもは別々の布団で寝ていた兄が私の横にいた。私は「だから狭かったのか」とブツブツ言いながら幸子を探した。だか幸子の姿はお腹の上になかった。目覚めて遊んでいるのかと部屋を見回した。「さっちゃん」と呼んだが姿はなかった。「お母さんさっちゃんは?」と言いながら兄の足元へ目をやるとそこに幸子がいた。幸子は兄の足に踏まれていた。息絶えそうな状態であった。「お母さんさっちゃんが死んじゃう!助けて!」と泣き叫んだ。現れた母が取り乱した私を引っぱたいた。母は冷静に救急箱から薬を幸子に与えた。
幸子は泡を吹いた。
私達はしばらく幸子を見守った。しかし幸子は静かに息を引き取った。
私は涙が枯れるまで泣いた。
幸子は初めてできた最愛の友達だった。
私は生まれて初めて別れという悲しみを知った。
兄は申し訳なさそうに小さくなっていたが
新聞紙に幸子をくるんで近くの林に埋めてくれた。幼い兄妹は拾ってきた棒キレを線香の代わりとし手を合わせさっちゃんが天国へ行けますようにと共に祈った。
サルの幸子は小さな体で私達に弱きものを愛すること、可愛がることを教えてくれたとても大きな存在だった。
それから私は、ひたすら幸子と過ごした生活を卒業し、外へと興味を変えるようになった。