叫び
ある日曜日の夕方、ベランダで洗濯物を取り込んでいると、隣の部屋が騒がしくなった。
―――何だろう…
もしかして、と思いながらそっと玄関のドアを開けて外を覗いてみた。
「証拠もあるんですよ!!あなたを連行して、息子さんを施設に保護します。許可も出ています。」
「だっだから何もしてませんから!!いい加減にしてよ!!」
―――往生際が悪いな…
いい加減にしろと言った母親の声は、なおき君を怒鳴り付けていた時のあのヒステリックな声と同じだった。
「いい加減にするのはあなたの方ですよ!!」
2人来ている相談所の人のうち1人が声をあらげた。
「………」
「…さあ、早く来てください。」
「………」
母親はやっとおとなしくなって、玄関から出てきた。
「お母さん!!どこ行くの!?ねえ!!僕も行く!!お母さーん!!」
母親が玄関を出たとたんに、なおき君が叫びながら奥から走って出てきた。